2013.01.03(更新日:2013.01.03)
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
当院は2010年10月の開院ですので、現時点で2年3ヶ月が経過したことになります。この間、患者さん、地域住民の皆様、取引業者の皆様、職員、家族に支えて頂きながら、「何とかここまでやって来られた」というのが正直な感想です。嬉しかったこと、つらかったこと、ビックリしたこと、戸惑ったこと等々、いろいろありましたが、皆様の協力・支援があったからこそ、乗り越えられました。
まだまだ歴史が浅い当院ですが、医療機関は「長く存在すること」が重要だと考えています。そのためには、私も含め職員の「健康」が第一です。WHO(世界保健機構)は「健康」について、「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること。」と定義しています。残念ながら、今の日本において、医療従事者の多くは、WHOの定義する「健康」とかけ離れた所にいます。病院に勤務する人は、夜勤、当直、休日出勤、救急対応、クレーム対応で心身をすり減らしています。開業医も、夜間早朝や昼休憩の往診依頼、産業医活動、資格を維持するための学会や研究会などで、休む暇がありません。私は勤務医と開業医の両方を経験しておりますので、どちらが楽でどちらがしんどいということはありません。どちらも異なる理由で厳しいのが現実です。近年は、医療従事者のうつ病による休職や過労死が問題となっております。こういう時代だからこそ、院長として、経営者として、まずは私と職員の健康を第一に考え、クリニックを運営していきたいと思います。具体的には、仕事はなるべく勤務時間内に終わらせ、残業は必要最小限にしたいと思います。昼休憩は、ゆっくり食事をして、しっかり休んでもらえる環境としています。その代わり、勤務時間内は効率を上げ、自分から仕事(整理、整頓、掃除、在庫管理)を見つけてこなしていくように指示しています。
その一方で、個人医療機関は、他の企業と同様、利益を出さないと継続できません。継続できなければ(廃院となれば)、クリニックに関係する人々は不幸になってしまします。ですから、一人一人の職員が与えられた場所で自分の能力を発揮すれば、自然と利益が確保できるように運営していくことが、経営者である私の役割だと考えます。この一年は、「健康」と「経営」のバランスを意識しながらクリニックを運営してきます。
以前、アンケートを実施させて頂きました。解析の結果、「丁寧な診察」「分かりやすい説明」を評価して頂いた一方で、「待ち時間対策」に取り組む必要があることが判明しました。その後、スタッフミーティングなどで話し合い、改善すべき点を改善し、多少なりとも成果が出てきております。具体的には、診療補助係が事前に問診や血圧測定を行うことで、スムーズに診察が開始できるようになりました。また、チーム全体としての効率を優先するために、看護師が忙しい時は事務員が手伝い、逆に事務員が忙しい時は看護師が手伝うようにしました。医師も、カルテ記載など、後で出来ることは後回しにして、指示箋や処方箋の発行を先に行うことにしました。ただ、効率を最優先して、診療の質が低下するようでは本末転倒ですので、ある程度の待ち時間はご理解いただきますようお願いいたします。
2010年12月より、毎月「クリニックだより」を発行してきましたが、今月で一旦終了とさせて頂きます。今後は、ホームページの「お知らせ」「院長ブログ」「スタッフブログ」をご覧頂ければ幸いです。
今年もスタッフ一同、まじめに取り組んでいきますので、ご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。