2013.04.16(更新日:2013.04.16)
2013年4/12(金)から4/14(日)まで、東京国際フォーラムで日本内科学会総会・年次講演会が開催されました。
4/12(金)と4/13(土)は診療でしたので、参加できたのは4/14(日)の1日だけでした。
それでも、最近の学会は、一般演題はスライド発表ではなく、ポスター発表となっていますので、
効率良く見て回ることができました。
ポスターセッションで印象に残ったのは、在宅医療に関する発表が多かったことです。
以前は、内科学会で在宅医療に関する発表はほとんどありませんでした。
それだけ、2025年問題が重要視されていることの表れだと思いました。
ちなみに、2025年問題とは、団塊の世代が2025年ごろまでに後期高齢者(75歳以上)となることにより、
医療費など社会保障費の急増が懸念される問題です。
国は本格的に医療費削減に取り組んでいますが、高齢者が置かれている状況・背景はそれぞれ異なります。
在宅は、家族の支援が得られる場合は、お金も比較的かからないので望ましいですが、
一人暮らしや認知症の程度によっては、難しい場合もあります。
施設は、本人は気が楽で、家族の負担も大幅に軽減されますが、お金がかかります。
また、高齢者によっては、住み慣れた自宅を離れたくない方もおられます。
私も、訪問診療で、個人宅にも施設にも伺いますが、どちらが良いかは、患者さんによって異なります。
個人宅でも施設でも、幸せそうな表情をされていたら、「ここが丁度良い住み家なのだ」と思います。
内科学会(多分、日本で一番大きい学会)で在宅医療が取り上げられるようになったということは、
在宅医療が今後ますます重要な領域になることを示唆していると思います。