2019.06.02(更新日:2019.06.02)
本日、大阪で、内科学会の講演会があり、日帰りで参加してきました。
昨年はスーパー白兎で行ったのですが、今年は鳥取西道路が開通したので、自家用車で行きました。
長距離運転は、正直、疲れました。
スーパー白兎でのんびり行くのが楽です。
講演は全部で7つありましたが、その中の演題5「気管支喘息の最新の診断と治療」について、簡単に説明します。
演者の先生は、帝京大学医学部教授の山口正雄先生でした。
気管支喘息は、内科で診るアレルギー疾患で、最も患者数が多い疾患です。
吸入ステロイドの普及により、喘息死が1500人/年まで減少しています。
臨床診断の目安としましては、以下が重要とされています。
①発作性の呼吸困難、喘鳴、咳、胸苦しさなどの症状の反復
②可逆性の気流制限
③他疾患の除外
④気道過敏性の亢進
⑤アトピー素因
⑥気道炎症の存在
未治療の状態での重症度分類を基にして、治療ステップを決めます。
治療ステップは1から4までの4段階ありますが、最も軽症のステップ1から低用量の吸入ステロイドを使用するのがポイントです。
難治性喘息に対する生物学的製剤の使い分け、さらに、効果不十分な場合の薬剤変更についても、レクチャーして頂きました。
当院のように、プライマリケアを担当する医療機関におきましては、日常臨床で問題となりますのは、以下の点です。
①感染後咳嗽と咳喘息(気管支喘息)との鑑別
②吸入ステロイド(各種デバイス)の使い分け
③喘息治療薬のやめ時
④重症患者さん(生物学的製剤の適応がある患者さん)の専門施設への紹介のタイミング
本日の講演内容を参考にして、明日からの喘息患者さんの診療を、気持ちを新たにして行っていきたいと考えています。