2019.10.14(更新日:2019.10.14)
10/13(日)に、神戸ポートピアホテルで日本内科学会生涯教育講演会が開催され、参加しました。
鳥取市内の内科の先生にも会場でお会いしました。
前日の大型台風で、演者の先生が会場に到着できず、ビデオ上映に置き換えられた講演もありました。
私としましては、何週間も前から列車とホテルの予約をしていたので、条件の悪い中、開催していただいた学会事務局に感謝しています。
その一方で、ビデオ上映でも問題なくセミナーを受けられたわけですので、今後はネット上でもセミナーを受けられるようになれば大変ありがたいです。
都会の良さ、田舎の良さ、それぞれですが、大きな学会・講演会は都会で開催されますので、田舎から参加するのは、非常に不利です。
勤務医の頃は、医局の他の先生に留守番を頼めましたが、開業してからはそれも難しいです。
今回も、2週間前から、在宅医療(訪問診療、往診)に行っている患者さんと家族に、「この日は不在ですから、何かあれば救急車を呼んで大きい病院に出て下さい。」と説明していました。
また、すでに重篤な状態で、今後はもう救急車を呼ばない方針の患者さんの家族には、「何かあっても帰ってくるまで1日くらい待ってもらうかもしれません。携帯電話が繋がらない場合は、慌てず1時間おきに電話を掛けて下さい。」と説明してから出かけました。
話は変わりますが、神戸ポートピアホテルのあるポートアイランドで思い出すのが、ポートピア’81です。
まだ小さな子供の頃、父、姉と三人で博覧会に行きました。
妹はまだ生まれていなかったと思います。
楽しかったのは覚えているのですが、具体的なパビリオンは一つも覚えていません。
何となく、ソフトクリームを食べて、観覧車に乗って、写真を撮ったイメージが残っているくらいです。
カメラは、今のようなデジタルカメラやスマホカメラではなく、フィルムを暗いところ(リュックサックの中)で本体にセットして、手動で巻いて、手動でピントを合わせて、上手に撮れたかどうかもその場では分からないようなカメラだったと思います。
子供ながらに、ポートピア’81が終わったら、ホテル以外、パビリオンは全て無くしてしまうと聞いて、「こんな夢のようで楽しいのにもったいない。」と感じたことを覚えています。
あとは、ゴダイゴの歌う「ポートピア」が懐かしいです。
あれから40年近く経つのですね。
話を講演会に戻します。
講演会の演題は沢山ありましたが、具体的にいくつかタイトルを記載します。
○高血圧治療ガイドライン2019のエッセンス
今年、改訂された新しいガイドラインについての説明でした。
高血圧症は日本人に大変多い疾患ですが、軽く見てはいけません。
日本人の死亡に寄与する因子としては、喫煙(死因は癌、呼吸器疾患、循環器疾患)に次いで、高血圧(死因は循環器疾患)は第2位であるのみならず、要介護の最も大きな要因となっています。
○高齢者の薬物療法:ポリファーマシーとフレイルへの配慮
ポリファーマシーとは、高齢者は多くの疾患が重なり、それぞれの疾患に対して薬を処方すると、どうしても薬の数が増えてしまうことをいいます。
副作用、飲み合わせ、服薬コンプライアンスの問題も生じてきます。
それらの問題を、ケース毎に、いかに適切に調節・処方していくか考えましょうという内容でした。
学会も、先端医療だけでなく、プライマリケアや高齢者医療なども重んじるようになりました。
今回勉強したことを、明日からの診療に役立てます。